【なぜユニクロが問題なのか?】ウイグル問題をわかりやすく解説

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【なぜユニクロが問題なのか?】ウイグル問題をわかりやすく解説

今回はニュースでも見るようになった中国ウイグル地区の問題について解説していきます。このウイグル問題はユニクロが中国、新疆ウイグル地区の綿を使用していたことで大きくニュースに取り上げられました。

この報道をきっかけにユニクロの印象は大きく変わり、ファッション業界の闇が浮き彫りになってきています。ウイグル生産の綿を使用することは問題なのか?解説します。

ウイグル自治区とは

ウイグルは中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区を指していて、中国北西部にあります。

ウイグルでは数多くの人が中国当局によって不当に拘束されており、アメリカ国務省や人権団体の報告では、その数は100万人を超えているとのこと。その中には暴力によって綿をはじめとした様々な製品の生産といった労働に強制的に従事させられる者もいるといいます。

さまざまな拷問を受け、強制労働、不妊手術、臓器を取られる子どもたちなど様々な問題があるとされていてますが、中国はこれを否定し続けていて解決の糸口がない状態です。

2021年3月には、EUが、アメリカ・イギリス・カナダと歩調を合わせるかたちで、中国高官らに資産凍結などの制裁を科すなど国際的な問題になっています。

告発された日本企業

そういった問題があるなかこの新疆ウイグル産の綿を使用しているとして多くの日本企業の名前が上がりました。

新疆ウイグル自治区で採れる綿花は「新疆綿」と呼ばれ、高品質なことで知られていますが、先述したウイグル族の強制労働や大量虐殺など人命・人権問題が存在することが指摘されています。

こういった国際的な動きからもウイグル問題は、政治的な問題であると同時に人権問題であることは明らかな状況でウイグル族を支援するオーストラリアのシンクタンクの調査報告書に指摘されたという形です。

中国各地でウイグル人の強制労働を下請けのサプライチェーンなどで使っている主要企業として合計82社が挙げられ、この中に日本企業14社の名前が記さています。

 この14社(ブランド)が、日立製作所、ジャパンディスプレイ、三菱電機、ミツミ電機、任天堂、パナソニック、ソニー、TDK、東芝、ユニクロ、シャープ、無印良品、京セラ、しまむら

日本企業大手の名前が連なっているところに影響の大きさが伺えます。

なぜユニクロが問題になったのか

中国の新疆ウイグル自治区をめぐる問題について、ファーストリテイリング柳井社長の発言が大きな引き金となりました。

「人権問題というよりも政治問題であり、われわれは常に政治的に中立だ」

この発言により炎上していることは記憶に新しいですが、何が問題だったのか。それはやはり政治的な問題として片づけ、自社はこの問題に関与せず現状維持する=容認すると受け止められたことだと思います。

この発言は2020年12月にアメリカの税関が新疆さんの綿輸入禁止を発表し、1月にはユニクロのシャツがアメリカで輸入禁止となった後のものです。

世界企業の対応は明確で、アディダスやH&M、イケア、ナイキといったグローバル企業が参加する国際NGO「ベター・コットン・イニシアティブ」(BCI)は20年3月に、「信頼性の高い認証やライセンスに適さない」として、ウイグル産のすべての綿花から、認証シールを撤回した。

イケアやH&Mはサプライチェーンにおけるウイグル地区からのコットンの購入停止を決定しています。その影響でH&Mに対して中国国内では不買運動が拡大しています

「中国という巨大なマーケットの成長と人権のどちらを優先するのか」そんな天秤が見え透いているように思えます。

ユニクロ側は調査の結果サプライチェーンの中で強制労働はないと発表していますが、2021年5月にはフランス司法当局はファーストリテイリングを含む4社の調査を開始しました。

個人的にはユニクロ商品の購入をやめました。以下の記事で詳しく書いていますので併せてご覧ください。

【脱ユニクロ】ユニクロ ウイグル問題とは?【わかりやすく解説】

安さのわけを考えてみる

買い物をするとき特に考えることは価格と品質だと思います。安くて質の良いものの方がお得に感じますし、まとめ買いをしてストックしておくことも可能です。

ですが本当にその買い物は必要でしょうか?なぜ安い価格で良いものが手に入るのでしょうか?

高品質な素材を使うと原価が上がります、でも価格は抑えたほうが売れる。そうなると人件費を抑えようと思うかもしれません。この考えが過剰に働くと劣悪な労働環境になったり不当な労働につながるかもしれません。

洋服や食品に限らず何かを購入するとき価格の裏付けとなる情報がこれからはとても重要だと感じます。ひとつの商品が出来上がるまでに沢山の企業や人が関わっていて、そういったサプライチェーンの透明性が重要視されてきています。

普段の買い物も少しだけ立ち止まって考えてみることで無意識のうちに悪事に加担することを避けられるかもしれません。

まとめ

ウイグル問題は実は前々から問題視されていましたが、今回の告発により日本企業の名前が上がったことをきっかけに広く知られるようになりました。それでも日本ではまだまだこういった話題に対して意識が低いと感じます。

特にテレビのニュースではこういった話題よりも芸能ニュースや政治家のスキャンダルなど不要な情報ばかりが流されています。

SDGsとも関係する内容ですので誰もがこういった問題に目を向けつつ国際社会が協力して解決を目指してほしいと思いつつ、自分もできる範囲で行動に移していきたいと思います。

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この記事を書いた人

Usk_ユースケ

Usk_ユースケ

ファッション業界のデジタル領域勤務。
コロナ禍をきっかけに価値観が大きく変化し、雑記ブログ「TheCycle」をスタート。イイモノ・イイコトをブログで発信中
・stand.fmでながらで聴くラジオと歌ってみた&オリジナル曲配信中
・instagramはコーヒー記録と歌ってみたを発信