SDGsの理解を深めるため17の目標を一つずつ解説するシリーズ[What’s SDGs]
SDGsを豊かな生活を送るヒントとして自分事として考え行動することを目的としています。
こんな方におススメです
- SDGsとはどんな内容か簡単に知りたい
- SDGsを達成するために個人でできることを知りたい
SDGsを取り組むメリット
SDGsを意識することで自然と毎日の行動が変わり生活の質が向上していきます。
一見関係のないように見えますが、SDGsを意識することでシンプルでミニマルな生活を送ることに繋がると感じています。
考え方が変わると日々の選択が変わり、行動が変わる。
何が必要で何が必要でないかが見えてくるとシンプルでミニマルな生活にぐっと近づくと思います。ぜひ最後までご覧ください。
SDGssを理解するメリット
- SDGsに対する個人の取り組むべき行動はQOL(生活の質)を向上することに繋がる
- モノやコトを選ぶ基準が変わり責任ある選択ができる
- 本当に必要なモノ・コトが明確になり、ミニマルな思考になる
まずはSDGsをざっくり理解しよう。
SDGsを目標別にわかりやすく解説 【What’s SDGs ?】記事はこちら
SDGs 目標13 気候変動に具体的な対策を 【What’s SDGs ?#13】
今回はSDGs 目標13「気候変動に具体的な対策を」
気候変動と聞いてどのようなイメージがあるでしょうか?地球温暖化や自然災害、最近では温室効果ガス46%削減、カーボンニュートラルなどのキーワードも聞いたことがあると思います。
どれも気候変動による自然災害のリスクを回避するため、または持続可能なエネルギーを使うためなどの議論をするとき出てきたりします。
目標13では必要なアクションと体制づくりについてターゲットが設定されていますので解説
目標13のターゲット
ターゲットとは?
「1-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示し、「1-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
ターゲット
- 【13-1】気候に関する災害や自然災害が起きたときに、対応したり立ち直ったりできるような力を、すべての国でそなえる。
- 【13-2】気候変動への対応を、それぞれの国が、国の政策や、戦略、計画に入れる。
- 【13-3】気候変動が起きるスピードをゆるめたり、気候変動の影響に備えたり、影響を減らしたり、早くから警戒するための、教育や啓発をより良いものにし、人や組織の能力を高める。
- 【13-a】開発途上国が、だれにでも分かるような形で、気候変動のスピードをゆるめるための行動をとれるように、UNFCCC※で先進国が約束したとおり、2020年までに、協力してあらゆるところから年間1,000億ドルを集めて使えるようにする。また、できるだけ早く「緑の気候基金」を本格的に立ち上げる。※国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、大気中の温室効果ガス濃度の安定などを目的につくられた条約で、1992年採択、1994年発効
- 【13-b】もっとも開発が遅れている国や小さな島国で、女性や若者、地方、社会から取り残されているコミュニティに重点をおきながら、気候変動に関する効果的な計画を立てたり管理したりする能力を向上させる仕組みづくりをすすめる。
なぜ目標13が必要なのか?
気候変動とは地球温暖化やそれに伴う自然災害全体をさしています。地球温暖化による影響は様々な国で確認されているため、この気候変動による対策が必要ですが、充分に対策を準備できる国とそうでない国があります。目標13では先進国が率先してロールモデルを作り、発展途上国にも共有できるようにに取り組む必要があることを示しています。
では実際にどんな問題があるのか見てます。
各国の気候に関連した災害が起きた件数(1995年から2015年発生分)
国連が1995年~2015年の20年間に起きた気候に関連した災害について調査した報告書によると、災害が発生する回数は増え続けており、特に増えているのは洪水と、台風やハリケーン、サイクロンです。洪水は1995年~2015年に起きた気候に関連した災害の47%を占め、23億人が影響を受けました。そのうち95%はアジアに住む人々です。
一方、洪水よりも発生する回数は少ないものの、気候に関連した災害の中で一番命の危険が高いのは台風やハリケーン、サイクロンなどの“嵐”です。実際に、こうした災害で亡くなる人のうち、40%は嵐によるものです。特に低所得国の人びとにとって嵐は、命にかかわる大きな影響をもたらすもので、命を失う人の89%が低所得国に暮らす人です。
熱波や寒波も、一回起きると、多くの人が亡くなります。先進国を調査したデータでは、気候に関連した災害で亡くなる人の76%は、異常な気温によるものでした。
地球温暖化と温室効果ガスの関係
温室効果ガスというのは聞いたことあると思います。温室効果ガスは二酸化炭素やメタンで構成されている気体です。これが太陽から受ける熱を全部を宇宙に返さずに大気圏でキャッチして、本来地球を暖かく保ってくれています。
適度な量の温室効果ガスは必要で、そのおかげで私たちは凍えることなく生活ができているのですが、温室効果ガスが増えすぎているせいで地球の温暖化が問題になっているというわけです。
天然ガスを燃やして電気をつくったり、自動車や飛行機を動かすと二酸化炭素が増えて温室効果ガスが増えすぎる。すると太陽からの熱が宇宙に逃げずに地球内側や表面にどんどんたまってしまうので地球の気温を上昇させてします。これが温暖化という現象です。
温暖化による影響とリスク
- 気温の上昇・・暑い日が増えて、寒い日が減っていく
- 海面の上昇・・気温が上がると氷河が解けたり、体積が増えるので海面が上昇する
- 自然環境への上昇・・動物や植物が環境に適応できなくなり住む場所が無くなる
- 健康や活動への影響・・熱中症が増えたり、マラリアなどの伝染病が増える可能性がある
当然ですが地球そのものへの影響や地球に生きているすべての生物に多いな影響が出ると考えられています。
自分たちの見えないところで廃棄されている場面がいくつもあることがわかります。
目標7 「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」とも関連性のある内容になっていますので合わせてチェックしてみてください。
二酸化炭素の排出量
出典)温室効果ガスインベントリオフィス
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイトより
温暖化に大きな影響を与えている要因として二酸化炭素の排出について考える必要があります。上のグラフは二酸化炭素の排出割合を表したものですが、実は14.6%が家庭から排出されていることがわかります。
企業や産業単位での脱炭素の取り組みは行うべきですが、私たちが個人レベルでも積極的に取り組む必要があることがわかります。
自分ができること
節電する
電気の使用量を減らす、節電することも二酸化炭素の排出減少に繋がります。化石エネルギーといわれている石油や石炭を使用したエネルギーは多くの二酸化炭素を排出しているためです。電化製品はこまめに電源を切ったりすることで待機電力もカットできます。必要な分だけ使うことを心がけたいですね。
公共交通機関をつかう。
二酸化炭素の排出については自動車の使用もよく話題に上がります。日本でもエコカーやEV車への切り替えなどについて議論されたりすることあったり、トヨタが水素エネルギーを使用した町を実験的に運用していることも話題に上がったりします。
しかしまだまだ課題は多くガソリン車が多い現状です。
様々な環境があるので、車が必需品となっている方もいると思いますが、都心部で暮らす分には車がなくてもかなり楽に移動できます。一つの選択肢として車を手放すことも考えてもいいかもしれません。
災害に備える
目標13の取り組みについて個人でもできることはないか調べているところで興味深い考え方がありました。それは「緩和」と「適応」です。節電や公共交通機関を使うことは気候変動現象を「緩和」させる取り組みですが、災害が起きたときに素早く対応できるよう「適応」することも重要という内容でした。
確かに、現状行っていることや今後の予測を伝えるメディアや専門機関は多いですが、すべての気候変動を瞬時にとめることはできないことを考えると、自然災害が起こった時の備えを行っておくことはとても重要です。
地域のハザードマップを確認して置いたり、非常時グッズを備えるなど素早く適応できるように準備しておくことも個人ができる対策と言えます。災害から時間が経つとこういった準備はついつい後回しにしてしまいますが、この機会に準備したいですね。
まとめ
POINT
- 地球温暖化による気候変動は確実に起きている
- 暮らしの中でできる対策を取り組む
- 自然災害が起きてしまったときに適応できるよう準備をしておく
SDGsは誰か一人だけが積極的に取り組んでも達成できない目標であり、地球上すべての人や国が参加し取り組むべき目標です。
しかし実際は先進国の大企業が果たすべき役割が多かったり、偏りがあるのも事実だと思います。消費者としてできることは地道ですぐには改善している実感わかないかもしれませんが、行動しないことには現状を変えることはできません。
自分にできることは決してハードルが高い内容ではなく、少し行動を変えることで無理なくできることだと思いますので、気軽に試してみてほしいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。