【ファッションブログ】ファッションとSDGs

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【ファッションブログ】ファッションとSDGs

皆さんは服は好きですか?

現在、ファッション業界でオンラインストアの運営に関わる仕事をしてます。元々はショップで店長をやっており、服に対するこだわりもありました。

もちろん好きなブランドもあったし、いわゆるブランド買い、タグ買いみたいなこともしていました。今となってはなんだかお恥ずかしい話です。

そんなこだわりがふと窮屈に思えたのは、

  • 売り手として感じた、需要に見合わない供給によろ疲弊感
  • 買い手として感じた、本当に必要な服とは?

という二つの立場から感じた、虚しさのような感覚が原因でした。

今回は本当に必要な服とは?から少し踏み込んで、

本当に必要なモノとは?というテーマでファッションを中心に書いていきます。

売り上げ至上主義のアパレル業界

ファッション業界の中にいると当然、表からは見えない裏側が見えてきます。

イメージと違うなんてことはどんな業界、職種でも言われることかもしれません。

例えば接客をするとき、お客さんがほしい商品をスタッフが丁寧に引き出し、掘り下げ、提案する。ですがお店としては売りたい商品が当然あります。

売上のために接客をすることは間違っていないとは思いますが、予算のため、売上のためと合言葉のように繰り返し行っていると、

接客が単なるツールとして意味を変えていくわけです。

そんな日々を繰り返しているとふと感じます。

需要と供給のバランスが非常に悪く、接客することの虚しさ、後ろめたさを感じてしまいました。

商品というモノ起点ではなく、お客様が求めているものは何か?というヒト起点の考え方がサービスの本質のような気がして、

その接客、その商品本当に必要ですか?という感情がふつふつ湧いてきたわけです。

UNIQLOという巨大なインフラ

買い手としての価値観が大きく変わったのは、皆さんご存じ、UNIQLOの存在でした。

特に「UNIQLO U」の衝撃。

超一流デザイナーとのコラボレーションは、UNIQLOを一気にファッションアイテムとして昇華させた秀逸なシリーズだと思います。

Life Wearとして日常に不可欠でありながら、デザイン性を兼ね備えファッションアイテムとして成立させたUNIQLO U

LifeWearとは、2013年にユニクロが作った言葉で、「あらゆる人の暮らしを、より豊かにすることを目指す、普通の服。」
という意味が込められています。

究極のLife Wear

UNIQLO Uは LifeWearでありながら、誰もが”普通に”おしゃれなアイテムを着る機会を与える衝撃的なシリーズだと思います。

ブランド商売をしている身としては、少し畑が違う気もしますが、同じ服という視点では何ら変わりなく、やはり業界の圧倒的なトップとして君臨しているわけです。

極端な話、ハイブランドの10分の1の値段で同等のデザイン、シルエットが手に入るならそちらのほうが購入のハードルが低く、誰もが気軽に楽しめます。

さらにUNIQLO独自の機能性が備わっていれば、そこに新たな価値が加わり、もはや買わない理由はありません。

全世代に利用されるアパレルという理由がよくわかりますね。

大量生産・大量消費というビジネスモデル

これ、少し前からよく聞くようになった言葉ですね。

ファストファッション人気と共に注目されたように感じます。その言葉を売り手として体感し、驚いたことがことがありました。

それは ”SALE用に大量に作られる洋服があること” です。

SALEってシーズンの終わりに値引きして売ることだと、当たり前のように思っていました。

ですが、実際はSALE時期に売ることを目的として作られた安価な商品があるのです。

正直、生地は良くないし、とりあえずトレンドっぽい感じで作られていて、ワンシーズン着たら着なくなってしまうんだろうなという商品。

そんな洋服が売上のために大量に作られ、売れ残ったらアウトレット店舗へ送られる。

さらに売れ残ったら焼却処分。会社的にも価値のないものと見なすわけです。

大量生産・大量消費・売り上げ至上主義が見て取れるわけです。なんだかとても虚しいですね。

モノ起点からヒト起点へ

商品という”モノ”起点の考え方から、消費者が本当に必要としている商品は何か?という”ヒト”起点の考え方への変化が、

本当に必要なものは何か?

という問いに近ずくために必要な事だと思います。

ヒト起点の考え方とは”人が求めているもの”を深く考え、想像して、商品やサービスなどの形にしていく作業だと思います。

そういった考え方で作られた商品やサービスの価値は高くなるはずなので、売り手として過剰な供給、いわゆる押し売り状態にはならないと思います。

買い手としてもヒト起点の考え方があるのかなぁと思います。

それはどんな人(会社)が商品を作っているのかなど、生産背景を考えたりすることです。

生産背景を考えることでモノの買い方・選び方が変わってきて、買い物の質が変わってくる。

これは食品を買うときと似ていて、野菜とかお肉とかだと自然と生産地を見たりしますよね。

同じように少し踏み込んで考えることで、自分にとって必要なものや、自分が正しく満足できるモノが見えてくるような気がします。

“生活”と”服”

今回、コロナの影響で自粛生活をする中、改めて思い知らされたことが、

生活する上で洋服の優先順位はとても低いということです。

外出自粛で家にいる時間が増えると、自然と着心地が良く楽な服を選ぶようになります。つまりストレスを感じない服を選ぶわけです。

最低限そんな服(まさにほぼUNIQLO)があれば生活には困らないわけで、必要以上に求めなくなります。

ブランドビジネスで服売っていることに矛盾を感じていた自分に拍車をかけたわけです。

これを読んでいる方も、服に限らず働き方や人との関係性など今までの価値観が変化していく様を感じていると思います。

僕の場合自分の仕事としている服・ファッションについて考え直す時間になっているわけですね。

何が必要で、何が必要ないのかを自分の基準に照らし合わせて選択していく

そうすると必要なモノだけが揃い、ストレスフリーな生活ができるんじゃないかと思います。

マイルールを持つこと

みなさんは何かマイルール持ってますか?

これはこうじゃなきゃだめという”こだわり”もある種”基準”みたいなものだと思います。

そんな基準もいろんな経験を重ねることで、どんどん変化していきますが、モノを選ぶ時の基準があると、自分が求めているものが明確になります。

自然とモノを厳選して選ぶことになり、無駄使いがなくなるわけですね。

マイルールに沿って購入にしたものは自然と愛着が湧き、時を経ても手元に残る

そして結果に対しての後悔がなくなることも心地良いですね。

逆に、流行りだからとか、好きなブランドだからという理由で買ったものはなんだか窮屈になって手放すことが多いです。

ただ厄介なのが、基準を作るためにはある程度幅広く”体感・経験”することが重要になってきます。

食わず嫌いで、あれは美味しくない!と言っているのと同じように、まずは知らないと、語ることもできない。

服なら気が済むまで試着して、時には購入してみるのも間違いではないと思います。

そうすると自分に嘘がないモノの選び方に自然となっていきます。

マイナスな意味ではなく身の丈に合ったものを選ぶ力というのが、大事なのかなと思います。

SDGsとファッション

『SDGs』最近ちょこちょこ耳にするこの言葉、知っていますか?

SDGsとは・・・持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

外務省ホームページより

なんのこっちゃという感じですが、ざっくりいうと「世界中で共通の目標をもち、達成を目指すことで、一人残らず幸せになろう」という目標です。

これだけ聞いただけだと、自分と関わりないんじゃないの?って思いますが、掘り下げていくと実は個人にも関わりがある内容が多いです。

これについては別の記事にて書いていますので、ちょっと知りたいなという方はぜひ覗いてみてください↓↓

SDGsとは?【SDGsをわかりやすく解説】
SDGsを目標別にわかりやすく解説 【What’s SDGs ?】記事はこちら

SDGsを意識する必要性

唐突にSDGsが出てきたように思うかもしれませんが、実はファッションもSDGsとの関連性はとても深いんです。

ファッション業界として担うべき役割は大きく、責任があります。

最近はエシカルファッションやサスティナブルなビジネスモデルについてファッション企業が発信することも徐々にですが、増えてきています。

動物搾取をなく無くすこと、リサイクル可能な素材を使用するなど、アパレルのいわゆる川上から川下まですべてのフェーズで見直す必要があります。

そういった発信を積極的に行っている企業の商品を購入することが第一歩になると思います。

SDGsで変わるモノの選び方

SDGsを考えた選び方だと例えば、

  • 再生可能な素材を使用している服(モノ)を選ぶ。
  • フェアトレードの商品かどうか見てみる
  • SDGsの取り組みを公表し取り組みが見て取れる企業を選ぶ

などなど、もっとたくさんあると思いますが、こういったポイントを見てみるだけでも、選び方がずいぶん変わってくると思います。

SDGsを基準として取り入れることで、普段より高い視点で世間を見れるし、

ちょっと大げさですが、世界と関わりを持っていることが感じられると思います。

まとめ

本当に必要な服とは?という問いから必要な服を選ぶための基準や、考えるべきポイントについて書いていきました。

  • ファッションという仕事の考え方
  • ファッションと自分の関係性
  • SDGsで変わるモノの選び方・考え方

大きく分けて、この3つのポイントが自分の中で変化していき、視野を広げるきっかけとなっていったことが見てもらえるかと思います。

本当にそれ必要?と疑問を持ったことで、視点が変わり、仕事や大好きなファッションに対しても考えが変化していったお話でした。ファッションとSDGsの考え方にもありますが、自分が何かを選択した結果影響される世界があるのなら、絶対にポジティブな影響を与えたいと考えるようになりました。

それが一人の小さな行動でも発信・共感されることで大きな流れになっていくんじゃないかと感じます。大きな流れはまた自分の選択に影響を及ぼし、行動変容に繋がる。

TheCycleがそういった循環が生まれるキッカケになると嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

この記事を書いた人

Usk_ユースケ

Usk_ユースケ

ファッション業界のデジタル領域勤務。
コロナ禍をきっかけに価値観が大きく変化し、雑記ブログ「TheCycle」をスタート。イイモノ・イイコトをブログで発信中
・stand.fmでながらで聴くラジオと歌ってみた&オリジナル曲配信中
・instagramはコーヒー記録と歌ってみたを発信