SDGsの理解を深めるため17の目標を一つずつ解説するシリーズ[What’s SDGs]
SDGsを豊かな生活を送るヒントとして自分事として考え行動することを目的としています。
こんな方におススメです
- SDGsとはどんな内容か知りたい
- SDGsを達成するために個人でできることを知りたい
SDGsを取り組むメリット
SDGsを意識することで自然と毎日の行動が変わり生活の質が向上していきます。
一見関係のないように見えますが、SDGsを意識することでシンプルでミニマルな生活を送ることに繋がると感じています。
考え方が変わると日々の選択が変わり、行動が変わる。
何が必要で何が必要でないかが見えてくるとシンプルでミニマルな生活にぐっと近づくと思います。ぜひ最後までご覧ください。
SDGssを理解するメリット
- SDGsに対する個人の取り組むべき行動はQOL(生活の質)を向上することに繋がる
- モノやコトを選ぶ基準が変わり責任ある選択ができる
- 本当に必要なモノ・コトが明確になり、ミニマルな思考になる
SDGsとは?【SDGsをわかりやすく解説】
SDGsを目標別にわかりやすく解説 【What’s SDGs ?】記事はこちら
SDGs 目標17 パートナーシップですべての目標を達成しよう 【What’s SDGs ? #17】
SDGsの最後の目標は目標17「パートナーシップですべての目標を達成しよう」です。これまで様々なテーマの目標がありましたが、目標17はどんな内容になっているのか。早速ターゲットから見ていきましょう。
目標17のターゲット
ターゲットとは?
「1-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示し、「1-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
ターゲット
- 【17-1】開発途上国の、税金やその他の収入を集める能力を向上するための国際的な支援などによって、国内の資金調達を強化する。
- 【17-2】開発途上国に対する政府開発援助(ODA)※1を国民総所得(GNI)※2の0.7%に、もっとも開発が遅れている国へのODAをGNIの0.15~0.2%にするという多くの先進国が約束している目標の達成をふくめ、先進国は、ODAに関する約束を完全に実行する。もっとも開発が遅れている国に対するODAは、GNIの少なくとも0.2%を目標にかかげることを検討することが望ましい。※1 政府開発援助(ODA):先進国の政府などが、開発途上国の経済や社会の発展、福祉の向上に役立つために、資金・技術を提供すること。※2 国民総所得(GNI):その国に住む人が1年間に得た所得の合計のこと。
- 【17-3】複数の財源※から、開発途上国のための資金をもっと集める。※お金の出どころ。
- 【17-4】国の借金による資金調達や、借金の取り消しや減額、期間の延長などの借金の返し方の再検討をすすめるための、協力的な政策を通して、開発途上国の借金が、長い期間にわたって、やりくりし続けられる形になるように支援する。外国から多くのお金を借りている貧しい国の借金について、返済が困難な状況を軽くするような対応をとる。
- 【17-5】もっとも開発が遅れている国への投資をすすめるための仕組みを取り入れ、実施する。
- 【17-6】科学技術イノベーションとその活用に関する南北協力、南南協力や地域的、国際的な三角協力※を強化する。また、国連をはじめとして、すでにあるさまざまな協力の仕組みをさらに良いものにすることや、全世界的な技術を進める仕組みなどを通して、お互いに合意した条件で知識の共有をすすめる。
※南北協力:主に北に位置する先進国が主に南に位置する開発途上国に協力すること。南南協力:開発途上国同士で、ある分野で開発が進んだ国が他の国に協力すること。三角協力:先進国や国際機関が、南南協力を支援すること。
- 【17-7】開発途上国に対して、環境にやさしい技術の開発や移転、普及をすすすめる。そのとき、互いに合意した、開発途上国にとって有利な条件のもとですすめられるようにする。
- 【17-8】2017年までに、もっとも開発が遅れている国ぐにが、科学技術イノベーションに関する能力を高められる仕組みや、技術バンクが完全に運用されるようにし、特に情報通信技術(インターネットなど)をはじめ、さまざまなことを実現できる技術をより使えるようにすすめる。
- 【17-9】SDGsにかかげられたすべてのことを実施するための国の計画を支援するために、南北協力や南南協力、三角協力などを通じて、開発途上国において、効果的で的をしぼった形で能力を高めていけるように、国際的な支援を強化する。
- 【17-10】ドーハ・ラウンド※1で話し合われた結果をふくめ、世界貿易機関(WTO)のもとで、すべてに共通し、ルールに基づいた、差別のない公平な多角的貿易体制※2をすすめる。
※1 ドーハ・ラウンド:ラウンドは、WTOに加盟する国が参加する貿易交渉の場。開催場所(カタールの首都ドーハ)にちなみ、「ドーハ・ラウンド」(正式には「ドーハ・開発・アジェンダ(DDA)」)と呼ばれる。※2 多角的貿易体制:WTOのもと、多くの国が参加、交渉してつくるルールにもとづく世界的な貿易の仕組み。
- 【17-11】開発途上国からの輸出を大きく増やす。特に、もっとも開発が遅れている国ぐにの世界の輸出にしめる割合を2020年までに2倍に増やす。
- 【17-12】すべての、もっとも開発が遅れている国ぐにが、継続して無税・無枠※で市場を利用できるようにする対応を、タイミングよく実施する。これは、それらの国ぐにからの輸入について定められる有利な決まりを、簡略でわかりやすく、市場への参加をすすめるものにすることをふくめ、世界貿易機関(WTO)の決定にそった形でおこなう。
※無税・無枠:輸入されるものに関税をかけず、関税割当枠(輸入する量によって関税を免除したりかけたりする基準)を設けないこと。
- 【17-13】各国が政策の足並みをそろえたり、一貫した政策をとったりすることによって、世界の経済全体がより安定するようにする。
- 【17-14】持続可能な開発のために、一貫した政策がとられるように強化する。
- 【17-15】貧困をなくすことと、持続可能な開発のために、政策を作ったり実施したりするときには、それぞれの国が決められる範囲や各国のリーダーシップを尊重する。
- 【17-16】すべての国、特に開発途上国でのSDGsの達成を支援するために、持続可能な開発のための世界的なパートナーシップ(協力関係)を強化する。知識、専門知識、技術や資金を集めて共有する、さまざまな関係者によるパートナーシップによって、これを補う。
- 【17-17】さまざまなパートナーシップの経験などをもとにして、効果的な公的、官民※、市民社会のパートナーシップをすすめる。
※官民のパートナーシップ:政府や自治体などの公的機関と民間の企業などによる協力
- 【17-18】持続可能な形で収入を得られるように、コミュニティの能力を高めるなどの取り組みを進め、保護しなければならない動植物の密猟や法律に反した野生生物の取り引きをやめさせるため2020年までに、もっとも開発が遅れている国ぐに、開発途上の小さい島国をふくむ開発途上国に対して、能力を高めるための支援を強化して、収入、性別、年齢、人種、民族、居住資格、障がい、居住地、その他その国に関係する特徴別に分けることができる、質が高く、信頼できる、タイムリーなデータを、はるかに多く利用できるようにする。
- 【17-19】2030年までに、持続可能な開発がどれだけ進んだかを測るための、国内総生産(GDP)以外の測り方を開発する取り組みをさらに進め、開発途上国における統計に関する能力を高めるための支援をおこなう。
ターゲットから読み取れるキーワードは「国際協力」「発展途上国」「投資・支援」です。SDGsの17の目標を達成するためには、どこか一つの国が独自に取り組むだけでなく、すべての国が協力しあう必要があります。
特に先進国が発展途上国に対する投資や支援を行うことが必要不可欠となっています。経済的な格差をなくすため、持続可能な環境を作るための仕組みづくりもとても重要なターゲットになっています。
なぜ目標17が必要なのか?
開発協力のための資金
取り残されている国ぐにの状況の改善には、国際社会が協力して、より多くのお金を出し合って援助するように呼びかけられていますが、2018年に開発協力のために各国政府が支出した援助のためのお金(ODA)は、2017年よりも減ってしまいました。
2018年に、ODAの総額は世界全体の合計で1,490億ドル(約16兆2400万円)にのぼりました。しかしこれは、2017年から2.7%減少しています。ODAを支出していたヨーロッパの国ぐになどで、難民の受け入れなど国内の負担が大きくなったことが主な要因です。
ODAの半分以上を占める二国間援助(支援する国と支援される国の二国間で行われる援助)は、2017年から2018年にかけて実質で1.3%増加しました。多国間組織への貢献は、ODAの総額の約3分の1を占め、安定していましたが、人道援助は8%減少しました。
一人ひとりの力が、国際協力をすすめる
国民一人あたりのユニセフへの拠出額(単位:米ドル 2018年)
世界の子どもたちのためのユニセフの活動も、多くの国の人の力が集まって支えられています。グラフは2018年の国民ひとり当たりのユニセフへの拠出額を示したものです。経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)に入っている国の①政府から出された拠出金と、②各国のユニセフ協会を通じて拠出された民間の募金を足して、各国の人口で割って算出しています。
日本の取り組み・課題とは?
SDGsの日本での認知度は、45.6%
SDGsを聞いたことがありますか?という質問に対して、約5割の人が「聞いたことがある」と回答し、SDGsの認知度が高まっているといえます。(2020年12月時点)
一方で、SDGsに関する取り組み状況については、「既に取り組んでいる」という回答は12.9%となっており、「 SDGs 」という言葉を知っていても行動に移せている人は少ない、ということが課題です。
自分ができること
SDGsに興味をもち自分事として考える
2021年になってからSDGsに関する特集やニュース、テレビ番組は増えているように感じ、さらに認知度は高まっていると思います。
SDGsという言葉は知っていても行動に移す人が少ない理由は、どんな行動がSDGsに繋がるのか分からない人が多いと思います。SNSで個人でもできる取り組みを発信している人も多くいますので、ぜひチェックしてみてください。とても身近に感じることが出来ます。
SDGsを積極的に取り組んでいる企業を応援する
ESG投資という言葉聞いたことありますでしょうか?
ESG投資とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス=企業統治)の3つの観点から企業の将来性や持続性などを分析・評価した上で、投資先(企業等)を選別する方法のことです。
ざっくりいうと企業の財務情報だけでない、環境問題や社会問題、従業員への配慮や法令順守に配慮しているの企業に対して投資をしていくということです。
企業の本業とは別に社会問題に取り組んでいる企業を評価する動きが高まっており、SGDsと一緒に紹介される機会も多いと思います。
個人の生活に置き換えると、商品を購入することで企業に対して投資している、応援しているといえます。関節的ですが目標に対しての取り組みに関わることが出来ると思います。
SDGs取り組み事例については外務省のHPから目標ごとに確認することが出来ます。気になった目標に対して普段利用している企業は取り組んでいるのか。逆に好きな企業のHPではSDGsについて発信してることがあるのか見てみるのも面白いです。
まとめ
POINT
- 目標17の達成には世界の国々の協力が必要不可欠
- 先進国が発展途上国に投資・支援を行い持続可能な環境をつくる必要がある
- SDGsとは何かを理解・発信して、ひとりひとりが自分事に考える必要がある
SDGsの理解を深めるため17の目標を一つずつ解説するシリーズ[What’s SDGs ?]
SDGsを豊かな生活を送るヒントとして自分事として考え行動することを目的として、それぞれの目標をざっくり理解して、できることから始めることが大切だと思います。
SDGsの目標は2030年をターゲットにしていますが、きっとその先も重要なテーマとして、当たり前に考えるコトとして持続していくと感じます。
引き続きSDGsの取り組みや情報を発信していきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。