SDGsの理解を深めるため17の目標を一つずつ解説するシリーズ[What’s SDGs]
SDGsを豊かな生活を送るヒントとして自分事として考え行動することを目的としています。
こんな方におススメです
- SDGsとはどんな内容か知りたい
- SDGsを達成するために個人でできることを知りたい
SDGsを取り組むメリット
SDGsを意識することで自然と毎日の行動が変わり生活の質が向上していきます。
一見関係のないように見えますが、SDGsを意識することでシンプルでミニマルな生活を送ることに繋がると感じています。
考え方が変わると日々の選択が変わり、行動が変わる。
何が必要で何が必要でないかが見えてくるとシンプルでミニマルな生活にぐっと近づくと思います。ぜひ最後までご覧ください。
SDGssを理解するメリット
- SDGsに対する個人の取り組むべき行動はQOL(生活の質)を向上することに繋がる
- モノやコトを選ぶ基準が変わり責任ある選択ができる
- 本当に必要なモノ・コトが明確になり、ミニマルな思考になる
SDGsとは?【SDGsをわかりやすく解説】
SDGsを目標別にわかりやすく解説 【What’s SDGs ?】記事はこちら
SDGs 目標15 陸の豊かさも守ろう【What’s SDGs ? #15】
今回はSDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」
海の豊かさとはなんでしょうか?それれは、見た目のキレイさではなく、魚など水中を住みかとする生き物が繁殖しやすい環境を豊かさとしています。目標14では人間の生活や社会活動によって海が汚染され、本来の生態系が崩れていくことを指摘しており、それに対する必要なアクションについて解説されています。
まずはターゲットをざっとみつつ、現状を知り、最後に自分たち個人に何ができるかを考えてみます。
目標15のターゲット
ターゲットとは?
「1-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示し、「1-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
ターゲット
- 【15-1】2020年までに国際的な協定にしたがって、森林、湿地、山地、乾燥地など陸上の生態系と、内陸の淡水地域の生態系、および、それらがもたらす自然の恵みを、守り、回復させ、持続可能な形で利用できるようにする。
- 【15-2】2020年までに、あらゆる種類の森林の、持続可能な形の管理をすすめ、森林の減少をくいとめる。また、おとろえてしまった森林を回復させ、世界全体で植林を大きく増やす。
- 【15-3】2030年までに、砂漠化に対応し、砂漠化、干ばつ、洪水の影響を受けておとろえてしまった土地と土壌を回復させ、これ以上土地をおとろえさせない世界になるように努力する。
- 【15-4】2030年までに、持続可能な開発のために欠かせない山地の生態系の能力を強めるため、多様な生物が生きられる山地の生態系を確実に守る。
- 【15-5】自然の生息地がおとろえることをおさえ、生物の多様性が損なわれないようにし、2020年までに、絶滅が心配されている生物を保護し、絶滅を防ぐため、緊急に対策をとる。
- 【15-6】国際的に決められたとおり、遺伝資源※を使って得る利益が公正で公平に分けられるようにする。また、遺伝資源を適切に使うことができるようにする。
※遺伝資源:植物、動物、微生物などで、産業や研究などに利用できるまたは利用できる可能性がある遺伝的な情報をもつもの
- 【15-7】保護しなければならない動植物の密猟や、法律に反した取り引きをなくすために、緊急の対策をとる。法律に反する野生生物の製品が求められたり、売られたりすることがないようにする。
- 【15-8】2020年までに、移動先に定着する外来種※の侵入を防ぐとともに、外来種が陸や海の生態系に与える影響を大きく減らすための対策をはじめる。特に優先度の高い外来種は駆除する。
※外来種:もともとその土地で生育していなかった動植物
- 【15-9】2020年までに、生態系や生物の多様性を守ることの大切さを、国や地方による計画や開発のプロセス、貧困をなくすための取り組みやお金の使い方に組み入れて考えられるようにする。
- 【15-a】生物の多様性や生態系を守ること、それらを持続可能な形で利用していけるようにするために、あらゆるところから資金を集め、より多くのお金が使えるようにする。
- 【15-b】森林の保護や再植林をふくめて、持続可能な森林の管理を進めるために、あらゆるところからお金を集め、開発途上国が持続可能な森林の管理を進めようと思えるように十分な資金が使えるようにする。
- 【15-c】持続可能な形で収入を得られるように、コミュニティの能力を高めるなどの取り組みを進め、保護しなければならない動植物の密猟や法律に反した野生生物の取り引きをやめさせるために、国際的な支援を強化する。
なぜ目標15が必要なのか?
いきなりですが、上の画像はぞれぞれ絶滅の危機にさらされていると推定される割合です。陸を守ろうと聞くと森林や山地を思い浮かべますが、ターゲット【15-1】にも書かれているように、そこに住んでいる生態系にも大きな影響が出ていることがわかります。私たち人間と同じ哺乳類をはじめ、鳥類や両生類なども絶滅の危機にさらされています。
世界の森林の現状
世界の森林面積は約39.9億ヘクタールで、全陸地面積の30.6%を占めています(2015年)。しかし、世界の森林は減少を続けており、毎年330万ヘクタールが減少しています(2010年から2015年までの平均の純変化)。
特に、南アメリカ、アフリカなどの熱帯の森林を中心に減少面積が大きくなっています。一方、アジア、ヨーロッパを中心として森林面積が増加している国も見られます。森林面積の増加と減少には、地域的な偏りが見られます。
世界の土壌の状況
たとえば、異常気象による森林火災や、農地などの開発のために、森林が失われたり、農業のために過度な灌がいが行われたり、過度な放牧がおこなわれたり、化学物質で汚染されたり、さまざまな理由で土壌が劣化しています。土壌が劣化すると、生態系が保てなくなったり、農業などができなくなったりします。この円グラフは、世界の土地がどれくらいの割合で劣化しているのかを示しています。
日本の取り組み・課題とは?
日本の国土の面積の67%を森林が占めています。そして、そのうち約40%が人工林と言われています。
解説:人工林とは?
自然の森林を伐採し、スギやヒノキの植林を行った森林。日本では昭和20年代に木材の需要が高まったことから、成長が早く建設資材として使いやすいスギやヒノキの植樹を積極的に行った経緯があります。
人工林のスギやヒノキは、定期的な間伐や枝打ちなどの管理をすることにより、根がしっかり張って立派な木に成長するそうですが、なぜ人工林が課題なのでしょうか。
それは海外から価格の安い木材が輸入され、国産木材の需要が低下したことから、間伐や枝打ちが行われなくなり、根が張らない、放置された人工林が全国で増えていることが要因となっています。
放置された人工林では、本来の森林が持つ土砂災害防止機能や水源涵養機能が十分に発揮されないという問題があり、近年の大型台風や集中豪雨により各地で土砂災害が発生しています。
放置されたスギやヒノキの人工林では地面まで日光が届かないため下草が生えず、生物多様性の損失にもつながると言われています。
自分ができること
環境に配慮した商品を購入する
生活の中でできる取り組みとしえは環境に配慮した商品を選んで購入することが出来ます。環境破壊について積極的に取り組みを行っている企業を調べて、その企業の商品を購入する方法もあります。
また、環境に配慮した商品をのみをセレクトしたショップなども出てきてりますので、お店から商品を探すこともできます。
認証マーク取得商品を選ぶ
環境に配慮した商品にはいろいろな認証マークがあります。食品にだけではなく様々な商品に対して付いているのでぜひ探してみてください。
一例として、最近購入した商品についていた認証マーク「レインフォレストアライアンス認証」をご紹介します。これはローソンのブラックコーヒーのカップについており、ローソンで扱うブラックコーヒーの豆はこの認証を取得しているようでした。ぜひ確認してみてください。
レインフォレストアライアンス認証
レインフォレスト・アライアンス認証は、主に農業を対象に、地球環境保護と人々の持続可能な生活を確保することを目的としてできました。加えて、森林や生態系の保護、土壌や水資源の保存、労働環境の向上や生活保障などを目指しています。
まとめ
POINT
- 人間の社会活動によって陸の環境破壊は進んでいる
- 年々森林面積が大きく減っている
- 個人では環境に配慮した商品を購入する
個人で出来る取り組みは比較的生活の中に取り入れやすい内容になっていることがわかります。少し行動を変えることで無理なくできることだと思いますので、気軽に試してみてほしいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。