SDGsの理解を深めるため17の目標を一つずつ解説するシリーズ[What’s SDGs]
SDGsを豊かな生活を送るヒントとして自分事として考え行動することを目的としています。
こんな方におススメです
- SDGsに興味がある
- SDGsについてどんな行動すればよいのかわからない
SDGsを取り組むメリット
SDGsを意識することで自然と毎日の行動が変わり生活の質が向上していきます。
一見関係のないように見えますが、SDGsを意識することでシンプルでミニマルな生活を送ることに繋がると感じています。
考え方が変わると日々の選択が変わり、行動が変わる。
何が必要で何が必要でないかが見えてくるとシンプルでミニマルな生活にぐっと近づくと思います。ぜひ最後までご覧ください。
SDGssを理解するメリット
- SDGsに対する個人の取り組むべき行動はQOL(生活の質)を向上することに繋がる
- モノやコトを選ぶ基準が変わり責任ある選択ができる
- 本当に必要なモノ・コトが明確になり、ミニマルな思考になる
まずはSDGsをざっくり理解しよう。
SDGsを目標別にわかりやすく解説 【What’s SDGs ?】記事はこちら
SDGs 目標3 すべての人に健康と福祉を 【What’s SDGs ? #3】
第三回目の目標3は「すべての人に健康と福祉を」です。健康と福祉というのは、長寿大国の日本ではよく耳にする言葉だと思いますが、
当たり前のように考えている「健康でいること」「福祉を利用できること」を当然のように受けることが出来ない人が世界にはまだまだたくさんいるという現実があります。
なぜこの目標が必要なのか?
途上国は深刻な医師不足
世界にはお医者さんも保健員さんも足りない国があり、日本では人口414人に対して、お医者さんが1人いる計算ですが、世界では数万人に1人しかお医者さんがいないという国も珍しくないようです。
つまり病気になったり、けがをしたりしたときに、治療を受けられるチャンスには、国や地域によって差があるということです。
日本は病院もたくさんあり、誰もが保険制度を利用して治療を受けられますが、環境が整っていない国はたくさあります。
5歳未満児のが命を失う危険
多くの子どもたちが、かぜをこじらせた肺炎や、げりによる脱水症状など、予防したり、治療したりできる原因で、命を失っています。5歳未満で亡くなる子どもの半数近くが、生まれて28日のうちに亡くなっています。
妊娠・出産するお母さんへのケアが不十分だったり、赤ちゃんを産む環境が整っていなかったりすることが主な原因です。
こういった背景から目標3が設定されています。いかに深刻な問題となっているかがわかる内容ですね。
目標3のターゲット
目標3には13のターゲットが設定されいます。
ターゲットとは
「3-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示しています「3-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
目標3のターゲット
- 【3-1】2030年までに、赤ちゃんがおなかの中にいるときや、お産のときに、命を失ってしまうお母さんを、2030年までに、産まれる赤ちゃん10万人あたり70人未満まで減らす。
- 【3-2】すべての国で、生まれて28日以内に命を失う赤ちゃんの数を1000人あたり12人以下まで、5さいまでに命を失う子どもの数を1000人あたり25人以下まで減らし、2030年までに、赤ちゃんやおさない子どもが、予防できる原因で命を失うことがないようにする。
- 【3-3】2030年までに、エイズ、結核、マラリアや、これまで見放されてきた熱帯病などの伝染病をなくす。また、肝炎や、汚れた水が原因で起こる病気などへの対策をすすめる。
- 【3-4】2030年までに、予防や治療をすすめ、感染症以外の病気で人々が早く命を失う割合を3分の1減らす。心の健康への対策や福祉もすすめる。
- 【3-5】麻薬を含む薬物やアルコールなどの乱用を防ぎ、治療をすすめる。
- 【3-6】2030年までに、交通事故による死亡やけがを半分にまで減らす。
- 【3-7】2030年までに、すべての人が、性や子どもを産むことに関して、保健サービスや教育を受け、情報を得られるようにする。国はこれらを国の計画のなかに入れてすすめる。
- 【3-8】すべての人が、お金の心配をすることなく基礎的な保健サービスを受け、値段が安く、かつ質の高い薬を手に入れ、予防接種を受けられるようにする(ユニーバーサル・ヘルス・カバレッジ)。
- 【3-9】2030年までに、有害な化学物質や、大気・水・土壌の汚染が原因で起こる死亡や病気を大きく減らす。
- 【3-a】すべての国で、たばこを規制する条約で決められたことが実施されるよう、必要に応じて取り組みを強める。
- 【3-b】主に開発途上国で大きな影響をおよぼす病気に対するワクチンや薬の開発を助ける。また、国際的な約束や宣言にしたがって、安い値段で薬やワクチンを開発途上国にも届けられるようにする。
- 【3-c】開発途上国、特に、最も開発が遅れている国や島国で、保健に関わる予算と、保健サービスに関わる職員の数や能力、その人たちへの研修を大きく増やす。
- 【3-d】すべての国、特に開発途上国において、その国や世界で健康をおびやかす危険な状態が発生したときに、それにすばやく気づいて知らせ、危険な状態を減らしたり、対応したりする力を強める。
【3-1】【3-2】は出産から子供が育つまでの過程で失われてしまう命がたくさんあるということがよくわかります。【3‐8】では基礎的な保険サービスを誰もが受けられるようにという内容です。
その他麻薬やアルコール、たばこについてもターゲットになっていて、健康に関る幅広い内容が網羅されている印象です。
アクションプランとして【3-d】はかなりざっくりとしていますが、自国の危機が決して当たり前の環境ではないということを他国が教えてり、情報を提供する体制が現状はできていないということでしょうか。
このターゲットを見て国際社会で同じ目標をもつためには互いに情報共有をすることが大切ということを感じます。
日本の取り組み
命のパスポート「母子手帳」
日本で生まれた母子手帳が途上国を中心に世界に広まっており、お母さんと子どもの継続した健康維持に役立っているそうです。
紛争地の避難先でも母子手帳のおかげで継続して医療サービスが受けらたり、これまで通っていた保健所や病院に通えなくなっても、別の保健所などで引き続き予防接種や乳児検診が受けられるようにもなっている。
現在では母子手帳を持っていない難民にも配布され、現地では「生命(いのち)のパスポート」と呼ばれています。
SDGsジャーナル
自分にできること
病気にかからない、人に移さない
コロナウィルスが流行したことで手洗い・うがいを徹底して「自己防衛・予防」することの大切さを実感していると思いますが、目標3に対して自分たちできることにも同じことが言えます。
「自分が健康でいること」と「他人が健康でいること」は自分の行動一つで変わってしまう現実を見ていると、普段から意識していくことは大切です。
結局は自分がどんな行動をとるかで病気の流行を抑え込むことは実証されているので、常に健康でいることを意識したいですね。
日々の選択と行動変容で貢献
何かの商品を買ったら開発途上国にワクチンを寄付するような取り組みや募金、ボランティアなど探すとたくさん出ていきます。まずは興味をもって調べて自分に合った行動をとってみるのが良いと思います。
私の場合はコーヒーやチョコレートが好きなので、買い物の中でなるべくフェアトレード商品を探して購入するようにしています。
フェアトレードとは
「フェアトレード」を直訳すれば「公平な貿易」です。先進国が行う国際的な貿易は、経済的・社会的に立場の弱い途上国の小規模生産者にとっては決して「公平な貿易」ではなく、時に貧困を拡大させてしまいます。
このような経済格差をなくす公平な貿易を目指し、ヨーロッパを中心に1960年代からフェアトレード運動が広がっていきました。
発展途上国で作られた農作物や手工芸品を、通常の国際市場価格よりも高めの価格で買い取り、継続的に取引を行うことで、生産者の自立や持続可能な生活向上を促す「人と地球にやさしい貿易のしくみ」です。
フェアトレード商品に興味のある方はこちらもご覧ください
日々の選択を少し変えて行動することで、無理なく継続的な貢献ができるとしたら、ベストな選択だと思っています。
まとめ
今回は目標3[全ての人に健康と福祉を]について解説していきました。
全ての目標に対して言えることですが最後にPOINTです。
POINT
- 目標が設定された背景を考えてみる
- どんな取り組みが行われているか調べてみる
- 自分が無理なく継続できる範囲で貢献できるよう行動してみる
自分自身も「持続可能な行動」を考えて行動することで無理なく継続的に貢献できると考えています。
こういった行動を考えて毎日の選択を変えていくことで、モノやコトを選ぶ判断基準が変わっていき、シンプルな思考になっていくと感じています。
シンプルな思考で生活をしていくと自然と何が必要で何が必要でないかが見えてきて生活の質が向上していきます。
一見関係のないように見えますが、SDGsを意識することでシンプルでミニマルな生活を送ることに繋がると感じています。
ライフスタイルの一部として気軽に取り入れてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。